柘榴
まさかキシだけではなく、サガミ先生にまで見られていたなんて…!

「でもサガミ先生が、ヒミカの儀式を見たのはここじゃないんですよ」

「えっ?」

アタシは思わずキョロキョロと辺りを見回し…そして気付いた。

例の…料理教室のある場所から、ここは丸見えだ。

「まあ距離がありますし、一応逆光のことを考えてたみたいですけど、ちょっと頭の働く人なら分かってしまう行為ですからね」

角度とかで…バレてしまう可能性を考えていなかった。

「サガミ先生、あなたがヒミカの儀式を見たのは、例の料理教室ですね?」

「うん。そうだよ」

キシの問い掛けにも、サガミ先生は笑顔で答える。
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