柘榴
「最期の…僕のワガママ、聞いて…もら、えるか…な?」
「…何ですか?」
「キシ…くんと、し…あわせに…なって、くださ…」
アタシとキシは大きく眼を見開いた。
けれど…問いかける間も無く、先生は…命の灯を消してしまった。
アタシの頬から滑り落ちる、冷たくなった手。
笑顔のまま固まってしまった笑顔。
アタシの眼からは、次から次へと涙が溢れ出る。
そんなアタシに影がかかった。
…キシだった。
キシは何も言わず、先生のまぶたを手で落とした。
「キシ…」
「はい」
「…何ですか?」
「キシ…くんと、し…あわせに…なって、くださ…」
アタシとキシは大きく眼を見開いた。
けれど…問いかける間も無く、先生は…命の灯を消してしまった。
アタシの頬から滑り落ちる、冷たくなった手。
笑顔のまま固まってしまった笑顔。
アタシの眼からは、次から次へと涙が溢れ出る。
そんなアタシに影がかかった。
…キシだった。
キシは何も言わず、先生のまぶたを手で落とした。
「キシ…」
「はい」