柘榴
「アタシは…何を、間違えたの?」

「…ヒミカは何も間違えていませんよ。そしてボクも。…サガミ先生も、ね」

「人を、殺しても?」

「誰だって狂気は持っています。それをコントロールできるかは、自分自身だけです。そして狂気を持つことは誰も否定できませんし、禁止されてもいませんから」

確かに…そうだ。

狂気を持つことは、誰にも否定できないし、禁止されてもいない。

けれど、サガミ先生の狂気を触発させたのは、間違いなくアタシだった。

アタシがいなければ、サガミ先生は優しい先生のままだったのに…!

やり切れなかった。
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