柘榴
カミナ先生は険しい表情で頭を下げてきた。

そしてキシはアタシを見て…。

「…カミナには今回の事件のことを任せましょう。うまく終わらせてくれますよ」

アタシはしばし考えて…首を横に振った。

「大丈夫ですよ。アナタの血族のことや、サガミ先生のことは伏せて…」

「違うのよ、キシ」

アタシはハッキリ言った。

「この事件、アタシはマカから任せられたの。だから最後まで担当するのは、アタシの役目だから」

そしてアタシは携帯電話を取り出した。

―事件の終幕を、マカに伝える為に。
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