柘榴
真実の後
ソウマの店で、マカは雑誌や新聞をテーブルに広げて見ていた。
例の猟奇事件が、世間から忘れ始めていた。
けれどアタシは暗い表情のままだった。
「…まっ、ご苦労だったな。ヒミカ」
「ありがと。そっちこそ、うまく処理してくれたでしょう?」
「それが仕事だからな。…今回は血族が思わぬところで関わってしまったし」
マカは血族の会議で、この事件の真相は話さなかった。
終わったことだけを告げ、早々に闇に葬った。
先生は遠くへ留学したことにした。その方が…いろいろな人を傷付けずに済む。
多くの人に慕われていた先生。
その裏の顔を、知る者は少なくて良い。
例の猟奇事件が、世間から忘れ始めていた。
けれどアタシは暗い表情のままだった。
「…まっ、ご苦労だったな。ヒミカ」
「ありがと。そっちこそ、うまく処理してくれたでしょう?」
「それが仕事だからな。…今回は血族が思わぬところで関わってしまったし」
マカは血族の会議で、この事件の真相は話さなかった。
終わったことだけを告げ、早々に闇に葬った。
先生は遠くへ留学したことにした。その方が…いろいろな人を傷付けずに済む。
多くの人に慕われていた先生。
その裏の顔を、知る者は少なくて良い。