彼女が死んで一年がたちます
1回忌
 あれからもう一年、時がたつのは早い。

 里美が死んでからの一年、この一年は俺にいろいろなことを考えさせた。

 もうばらばらになった仲間たちだったが、彼女の命日であるこの日は皆町に戻ってきた。

 集まって里美の家に集まり、ご家族に挨拶をする。その間皆ほとんど声を出さなかった。線香をあげた後も特に話していくような雰囲気ではなく、お茶を入れると里美のお母さんは言ってくれたのだが丁寧に断り立ち去った。

 皆の気分は沈んでいたが、この五人が集まることなんてもうそうないだろうと満が言い出したので、せっかくだからファミレスによっていくことにした。
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