好きだと言って。



なんだか恥ずかしくなって、あたしも視線を泳がせ、下を向いた。



すると、今度は王子が口を開いた。



「いいじゃん。忘れろよ。」


「は…?!」



びっくりして顔を上げると、王子の顔はまだ真っ赤で下を向いたまま。



そして、ギュッと手首をまた握られる。



「だから…俺にしとけよ。」





_
< 39 / 56 >

この作品をシェア

pagetop