Fly
「…まぁ、いっか。」
「うん!入れたんだから、いーじゃん!」
「てゆーか、カップルしか入れないってのは、難しい街だね?」
「何か、古い歴史とかがあるのかも!」
「古い歴史?」
連は首を傾げる。
「翔が前言ってたよ?どんな街にも伝統があるから、それにはちゃんと従った方が良いって!」
「へぇ…。」
「どんな街にも、歴史って言うのがあるんだって!」
「そりゃあ、あるけど…。翔の言ってる事って難しくない?」
「だよね!でも、歴史があるって事は、縛られた街にも自由があったって事なんだよ!!」
「…雅音、自由って何?」
「え…?」
「自由って何かな?旅してるけど、私達は自由なのかなぁ?」
「う〜ん?どうなんだろうね?自由かぁ…。俺は、幸せって思えたら、何でも良いと思ってるんだけどな。違うの?」
「じゃあ、それは雅音にとっての自由なんだよ!」
「連の自由は何?」
「私の?」
「うん!だってさ、俺は幸せが自由じゃん?連はどんな時が自由かなって。」
「私は…。」
連は俯く。
「ごっ、ごめんね!?別に悩ませるつもりはなかったんだけど!」
「ううん!私の自由はきっと、みんなと一緒にいる時!きっと!」
「そっか!」
自由って何?
聞かれても、答えられない人も少なくないんだろう。
「ねぇ、連?」
「どうしたの?」
「空に笑って!元気出るから!悩んだ時は、深呼吸だよ!!」
「うん!」
二人は再び歩きだす。
「どうする?買い物?」
「雅音、何か欲しい物とかある〜?」
「俺は連と一緒に居たかっただけだもん。別に買い物なんてないよ?」
「じゃあ、色んな店を見て渡ろうか!今日はこの街に泊まって、明日の朝、出発しよう!」
「うん!」
二人で色んな店を回って、宿に泊まった。
「じゃあ、雅音。またね?おやすみ。」
「俺の事、ちょくちょく呼んでね?おやすみ〜。」
雅音はカプセルに吸い込まれていった。
続く。