Fly
Fly〜この空の真実〜
カプセルから出て、早一週間が経とうとしている。
青い空の中、一羽の鷹が気持ちよさそうに飛んでいて、今日も平和だ。
「気持ちいいね〜!」
鷹の背中に乗っている一人の少女が、鷹に問い掛けた。
「てかさ、いいの?みんなのこと、放っておいて。」
「ん〜?多分、和架はすっごく怒ると思うなぁ。
潤瀬もね?
でも、みんな疲れてるから休暇をあげなくちゃ!」
「ボクには、くれないくせに何を言ってるんだよ。」
「飛鳥は大丈夫!だって、鳥だもん!」
「鳥も疲れるって、知ってますか?お嬢さん。」
「ふふっ。知〜らないっ!」
連は陽気に笑った。
「ったく…。お姫様には、困っちゃいますねぇ?」
「我が儘だもーん!
ねぇねぇ、次の街はどこなの〜?まだなの〜?」
「あぁー、もうっ!!
わかったから、静かにしててよーっ!!」
「飛鳥、ひどーい!!」
空で騒いでいると、やっと街が見えてきた…が。
「…ね、飛鳥。空の街に行こう?」
「どうしたの?」
「んーん。行きたくなったの。みんなと一緒に。」
「…了解。」
飛鳥は空の街へと、羽を羽ばたかせた。