春夏秋冬
桜の花が散り、季節が変わろうとしている今日この頃。
想いが通じ合った二人は、手を繋いで歩いていました。
「あれ?卯月?」
そう後ろから聞こえてきた声は、あの日、桜の木の下にいた彼の声。
「あ、夏?」
そう答えたのは……卯月先輩?
「……あ、よく見りゃハルじゃね?久しぶり。相手ってもしかして卯月だった?」
「え?あ、そうなんだけど……せ、先輩、ナツのこと知ってるんですか……?」
二人は明らかに親しい。
でも、予想以上の答えが返ってきた。
「知ってるってかそりゃ……」
「イトコ同士だからね」
・・・え?
彼らとの関係は、まだ始まったばかり。
end...