春夏秋冬


「……って……」

「え?」


小さくて聞き取れなかったアキの声。

その声を聞いて、今まで外していた視線をアキに向けた。


……アキの顔は真っ赤だった……。


「……え」


つられて俺の頬にも熱が集まる。

マジで、なんつったのコイツ?


「……わ、笑って……ほしいの……」


……笑って、ほしい……?


確かにいつも仏頂面でココにいるって自覚はある。

それでも一年もあれば多少は笑った日くらいあったと思う。


たとえ意地悪の時の笑みでも……。


「いきなりなんで?」
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