春夏秋冬
今、冬と睦月がどんな関係になってるかは知らない。
もう俺は冬を避けているから。
睦月とは相変わらず話す。
イトコだからな。
ふいに、ノック音が聞こえた。
「入れば?」
俺は母親かイトコの誰かかと思い、冷たく言い放った。
今はドアのほうを向くのもダルイ。
だからベッドの上に寝転んだまま聞いた。
「誰?何しに来たの?」
ダルかったはずだ……。
「……怒ってる?」
でも、その声を聞いた瞬間、俺はすぐに飛び起きた。
だってその声は、間違いなく待ち望んでいたものだったから……。