春夏秋冬


暑かった日々もいつしか寒さを感じるようになった今日この頃。

彼女の前を誘導するように廊下を歩いていた。


すると前から見覚えのある顔が来た。


「あ、春!」

「秋!あれ?今日はいつものとこに行かないの?」

「行ったよ」

「え?でも……あれ?ナツ……だよね?たしか」


久しぶりに会ったハルはあの日と違って笑顔を全面に出してる。


「あぁ。卯月とはどう?ちゃんと相手してやってる?」


コイツは好きな奴から逃げる性質があるからな。


「順調順調♪」


彼女はそう言って俺にブイサインを見せて笑う。


ふと、その動きが止まった。


「まさか、毎日会いに行ってた相手って……」


世界は狭いもんだ。


end...
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