春夏秋冬


その手を握りしめたまま歩き出す。

歩幅を合わせてくれるナツを見ると、好きって気持ちが大きくなる。


あの日よりも、先月よりも、昨日よりも、もっともっともっと……。


大好きなの、ナツ。


だから……。


「じゃ、また明日な、アキ」

「うん……」


そう言ってナツは優しいキスを落とす。


だから、わからなくなる。


ちゃんとした言葉を聞いてないのに、そんなキスをするナツ。


これって付き合ってるの?

ナツがあたしをどう思ってるかも知らないのに?


それとも、ただのあいさつ……?
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