春夏秋冬


春の言葉に、安心感が広がる。


「ナツのことはアキより全然わかんないけど、絶対嫌いなんて言わないよ。言ったとしたらあたしが殴り込んできてあげる」

「殴っ……!?」


春ならやりそう……なんて思ったのは、自分の中だけに留めておこう。


「大丈夫、放課後会うんでしょ?その時に聞いてみなよ」

「……うん」


春が言うと、本当に大丈夫だって思えるから不思議。

やっぱり、春は大好きだ。


「もうすぐチャイムなっちゃうし、そろそろ行こっか」


そう言って春は笑う。


「うん!」


そしてあたしも笑うんだ。
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