春夏秋冬
放課後になると、いつも通りのナツとの時間。
「ナツ」
「お、アキ。帰るか」
大体同じ会話をして、差し出された手を握り、立ち上がらせる。
「サンキュ」
耳元で聞こえる優しい声。
毎日されてるのに熱が集まる自分の顔。
それを見て笑うナツ。
手を握ったまま歩き出すナツ。
優しく引かれて自然と付いていく自分。
いつもと変わらない時間。
いつも変わらないドキドキ……。
でも、今日はちょっぴり違う。
聞かなきゃいけないことがある。
ナツに確認しとかなきゃいけない気持ち。