春夏秋冬


どうやら、ナツはあたしに甘えていたらしい。


立ち上がらせるところかな?

手を繋いで歩いている時?

キスの時?


幸せで、ドキドキで、全然気付かなかった。


二人で手を繋いで歩く帰り道。

二人を照らす夕日に、二人を映す長い影。


ちょっぴり恥ずかしいけど、幸せな帰り道。


長い影が繋がってる。

この手がナツと繋がってる。


触れてるだけで、近さを感じる。


「また明日な、アキ」

「うん」


そしていつも通りしたキスは、いつもより少しだけ長かった。


end...
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