リスカ男、波乱の日々
「嫌やわ」

「降ろせって」

声ですぐにわかった。優だ。

異変に気づいて戻ってきたのだろう。

「一般人巻き込んだらあかんよなぁ、悟」

保住は振り返らなかった。

その手は何となく震えているような気がした。
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