リスカ男、波乱の日々
「朝、病院の玄関ホールで

男の子がパニックを起こしてて、

看護師さんがなだめてた…」

俺の震える手に気づいて、

佳恋さんは手を伸ばした。

俺はその手を払いのけた。

「確かに、それは俺ですよ」

視線を合わせられない苦痛。

佳恋さんは少し間を置いて続けた。
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