My girl
◆閉じ込めて
「――…はぁッ」
駅近くの路地裏。
ふたりして、息をひそめる。
さすがに
ここまでは追って来ないだろう。
「ごめんな、さい……」
耳を済まさないと聞こえない程の小さな声。
――でも
泣いているんだと、ハッキリ分かった。
その小さな両手が、俺の手を優しく包み込む。
冷え切って感覚さえも失ったこの手に
再び温もりがよみがえった。
「ずっと……待っててくれてた…でしょ?」
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◆閉じ込めて