My girl
「あ……っ」
キスをひとつ、落として見せた。
「その時が、来たら……受け止めてくれる?―……俺のこと」
腕の中に美桜を閉じ込めて
「……うん」
逃げてしまわないように……
約束を交わす。
“その時”
は、もちろん……
俺が美桜を抱くとき。
大切に思ってるからこそ、
簡単には抱けない。
大事にしたいってキモチ……
美桜は分かってくれる――?
美桜の手を引いて、
そのままホテルを出た。
今日はずっと一緒にいれるんだ、焦らなくていい。
手のひらに感じる温度が
――気のせい、かな?
いつもより温かく感じる
12月24日、クリスマスの日。