My girl


父親をなくした美桜

母親をなくした俺



俺たちだって、そんな現実をすんなり受け入れられる程


……オトナじゃないんだ。





「……、未…来」

なんだよ……
そんな目で俺を見るな――ッ。


そんな
哀れみのこもった瞳を……

俺に向けるな……!



母さんはどうなるんだよ。


オヤジを想って
死んでいった母さんは……!




「……、ごめんね…美桜」

「聞きたいのは……そんな言葉じゃない…っ!」



まずい……
このままじゃ、事態は悪化するばかりだ。


ここは一旦頭を冷やして……



「美桜」

美桜の手首を掴むと、
2階の自分の部屋へと上がった。


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