My girl
そう言ってみたけど、まだこの体温を感じていたいのは……事実。
美桜はというと……
俺の胸におでこをくっつけたままピタリとも動かない。
さっき返事を返したから、起きてるはずなんだけど。
さすがに、朝まで一緒のベッドはまずいよな。
オヤジも……ましてや、咲良さんもいる訳だし。
仕方がないけど――最終手段といきますか。
「美桜……、美桜?」
美桜の両手を、優しく掴むとピタリとくっ付いていたままの体をペリペリと剥がしていく。
「……ん、やだぁ……」
それでも尚、俺の胸にくっ付こうとする甘えんぼうのネコ。
いつからこんなに、甘えんぼうになったんだか。
出会った頃は無口で、言いたいことがなかなか言い出せなかったはずなのに。
自己主張をし始めたってことは、成長の証。