My girl
“なんで?”と、言いたげな瞳。
「それは」
――声、我慢しなきゃイケないでしょ?
言っとくけど俺、加減しないからね、声我慢するの、相当ツラいと思うよ?
美桜の耳元で熱っぽくささやく。
――そして
「……っ、やぁ…」
ほら、ね。
赤く染まりかけた耳の縁を、舌先でなぞると
美桜は甘い声を我慢出来ずに、こぼしてしまう。
「も、戻る……っ」
「おやすみ」
そそくさとベッドから出ようとする美桜の頭にすばやく手を回し
唇が僅かに触れる距離でささやいた。
“続 き は ま た 今 度 ね”
これから幾度となく続いていく、真夜中の密会。
俺はそれを何度まで自分を抑え切れるだろう。
美桜の香りが僅かに残るシーツの中で
俺は長いため息をもらした。