My girl
冷えた空の下、熱っぽい視線を美桜に送る志月。
「変態か、お前」
「うっせぇよ!ってかある意味お前の方が変態じゃねぇの?」
志月の機嫌が良かったのは、コレか。
女子の体育の授業が見れるっていう。
「いや、お前には負けるよ」
言い終わった直後、集合の合図の笛が鳴る。
小さくなる美桜の背中をチラリと盗み見ながら
俺も志月も、所定の位置に集まった。
「校庭3周。終わったら外に回って2周、最後に……」
この寒い中、走らされるのか。
長いため息が、白い息となって吐き出される。
体育とか、体を動かすのは元々好きだけどわざわざ寒い思いをしてまでしたくはない。