*Long messerge*上
麻燈は、
混んでいる人ごみは、苦手な方だったので
意を決した。

「よしっっ」

全身に力を込めて、
歩き出す。

定期を手に大事そうに握り、
駅に入っていく。

その時。
誰か、見知らぬ人にぶつかってしまった。

――ドンッッ――

「すいません。」

麻燈は、軽くお辞儀をした。

そのまま通り過ぎようとした時。

「もしかして・・麻燈・?」

急に、その人に話しかけられた。

「えっっ???」

麻燈は、急に自分の名前を呼ばれて振り向く。

麻燈という名前は、
そんなに多くはない。

だから、麻燈の名前を使う人も少なかった。

振り向いた時。
黒く日焼けした男の人が目に映った。

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