Tea Time Romance
「それにしてもよっぽど紅茶に縁があるのね、私達。
 巡り逢ったのもまた逢えたのも……
 あなたが紅茶の担当で会社に来た時、私吹き出しちゃったわ」

 さっきの僕の表情を思い出したのか、彼女はまた微笑む。
 そう思うと照れくさくなり、僕は頭をかいた。

「黙っていたなんて意地が悪いな……
 正直言って気がつかなかったよ、二月ほとんど毎日通ってきていたのに」

「私のこと忘れていたら嫌だったし。
 ……楽しかったのよ、あなたを見ているのが。」

「そして帰る時に呟くの。また明日きっと、お逢いしましょうって……」
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