甘い魔法―先生とあたしの恋―
「それは……、だってあんな話聞けば多少は気になるし。
っていうか、なんで先生怒るの?
あたしまた啓太と会って殴られるような軽率な事しないよ?」
「……そうじゃねぇよ」
先生のため息がそう呟いて、先生はそのままつまらなそうにオムライスを食べ始めた。
あたしも意味が分からないままスプーンを持ち替えて、口を尖らせる。
少しだけイライラしてた。
だって、先生口数少ないし、なんか不機嫌だし。
大体、さっきの会話のどこにそんな怒るポイントが……
口を尖らせたままそんな事を考えてた時、不意にその理由に当てはまる事に気付いて、あたしはバっと先生を振り返った。
そんなあたしに気付いた先生が、怪訝そうに顔を上げる。
「……なんだよ」
まだ不機嫌そうな先生。
その理由を確信したあたしは、顔を緩ませながら首を振る。
「なんでもない」
嬉しくて笑みが止まらないあたしに何か感じ取ったのか、先生はあたしから目を逸らしながら口を開く。