甘い魔法―先生とあたしの恋―
……~♪
お風呂から上がってドライヤーをかけ終わった時、メールの着信音が鳴った。
持っていたドライヤーを元の位置に戻してからケータイを開く。
メール受信画面が教える送信者の名前に、小さな動揺が包んだ。
from.矢野
sub
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一応怪しまれてるみたいだし
部屋には行かないから。
なんか話あったら
メールしろ。
……どうしても寂しいって
言うなら、行くけどな。
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送られてきた内容に、小さく笑みを零す。
先生の優しさに、嬉しくなって……、同時に胸が痛かった。
ねぇ、先生……
あたしがいつか言った言葉、覚えてる?
あたしは、先生の味方だからって……
そう言った事、覚えてる……?
あの時、思った事は、あたしの胸の中にまだ強く残ってるよ。
先生を抱き締めながら思った事。
心に決めた事。
先生が、苦しくならないように
先生が、傷ついた顔しないように……
その原因になるモノは、取り除きたいって……、そう思った。
先生にいつでも笑っていて欲しい。
……先生が好きだから。
強く強く、そう思った。
守りたいって、思ったんだよ。
あたしなんかが出来る事は本当に限られてるけど。
それでも、あたしのできる事だったら何でもしたいって……
そう、思った。