甘い魔法―先生とあたしの恋―


溢れ出る涙に泣き声を漏らすと、先生は掴んでいた腕を離した。

そして。


「……ごめん」


しばらく黙っていた先生が、一言だけつぶやいて……

あたしの部屋を出た。



先生がいなくなった部屋に、自分でも驚くくらいの虚無感と後悔が襲ってくる。


「先…生……っ…」



先生



先生



先生……



傍にいたいよ……


隣に、いたいのに……


離れたくなんかないのに―――……



「……っ、ふ……、…」



床に落ちた涙が、あたしの後悔を形にする。

打ち寄せてくる後悔の波は、引く事無くあたしの中に留まり続けて、涙として流れ落ちる。


身体の内側から感じる無数の痛みに、あたしの頬が乾くことはなかった。


先生の傷付いた瞳が、頭から離れなくて……



胸が

焼けるように痛く苦しい―――……





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