甘い魔法―先生とあたしの恋―
先生……、ごめんね……。
傷つけてごめんなさい。
勝手で、ごめんなさい……。
だけど……
あたしには、この方法しか分からない。
別れる以外に、先生を守る方法が……分からない。
先生を失わずにすむ方法が、分からないよ……。
相談なんかすれば、先生の事だから1人で抱え込むのは分かってる。
『俺がなんとかするから、おまえは心配するな』
そんな風に笑って、1人で背負い込むのは、分かってるから。
先生が、自分を犠牲にしてでもあたしを守ってくれるのが、分かってるから。
だから、これ以外に方法が見つからない。
先生、ごめんね……。
あたしは、やっぱり先生と離れたくない。
先生を失いたくない。
ずっとずっと……隣の部屋に、いて欲しい。
学校から
この寮から、先生がいなくなるなんて……
あたしには、耐えられない。
先生……
わがままでごめんね……
臆病でごめんね……
でもね、こんなに好きなんだよ……?
こんなに……
こんなに、あたし全部で、好きなんだよ……?