【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「え!!いや、……あの、」
私の行動に足を止めざる負えなかった琉聖君は、振り向いてくれたけど。
……その表情は、鬱陶しそうにしかめられている。
この行動の理由を問われているとはわかってはいるものの、私自身でさえも予測していなかった無意識の行動だったから、答えなんて用意されているハズもなく。
「あ、の……名前!
名前、教えてください!!」
ヒュー♪……なんて、冷やかすような声や口笛が、さっきまで盛り上がっていたハズの不良の方々から聞こえてくるけど。
……私は、琉聖君のことを知りたいと、そう思っていた。
「……なんで、アンタに教えなきゃなんないの?」
うんざりしたように、またもや溜息をひとつ吐いて、酷く冷めたような声でその言葉が返される。