【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「……そういうことで。
お前ら、マジでウザイんだけど?」
前者が私に、後者が不良の方々に。
紡がれると同時に、絡んでいた視線も交わされて。
また歩き出そうとする琉聖君に、私は……今度は躊躇いなく自分の意思で、握ったままだったブレザーの裾を力を込めて握り締めていた。
……案の定、琉聖君は歩き出せるハズもなくて、むしろつんのめりかけていて。
「アンタ、マジで何?」
勢いよく振り返ったと思ったら、ギロッ…と睨み付けられた。
こ、怖い〜ッ!!
でも……
「名前、教えて?
私は、……有坂湖都」
知りたい、知りたい――…
その感情が、何を意味するのかわからないまま。
私は、琉聖君をただジッ…と見つめ続けていた。