【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「ごめんね?えっと……有坂湖都サン、だったっけ?
怖がんなくても、何にもしないよ」
物腰柔らかで笑みさえ刻んだその顔は、ものすごく優しくて。
私は呆然としながらも、コクン…と頷いていた。
……ってか、不良の人でも屈託無く笑うんだ。
「あ、の……り、琉聖君は怒ってます、よね……?」
「あー…、琉聖?アイツなら、気にしなくても大丈夫。意地っ張りで素直じゃないだけだから」
フッ…と、意味深な笑みを浮かべてそう話す金髪のその人につられるかのように、周りの不良の方々もゲラゲラと笑い出す。
な、なんか……
たった数分の間に、不良の方々と打ち解け気味な自分が不思議。
でも、琉聖君って、意地っ張りで素直じゃないんだ……