【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
困惑した声を出す私をよそに、賛同の意思を表した陽菜さんは、冬威さんの言葉に訝しげな視線を向けている。
「“アレ”のこと、陽菜は知ってるよな?俺が紹介したいヤツに聞けば、湖都ちゃんは“アレ”のこともわかるし。俺的に、一石二鳥だし?」
「わけがわからないんだけど!?
でも、まぁ……湖都ちゃんとはお茶したい!!」
目をキラッキラに輝かせて、私を見た陽菜さんに。
イヤだ、なんて思うわけなくって。
私は、コクン…と頷いていた。
それと同時に、空からハラハラと舞い落ちてきた……雪。
「雪、だ……」
「わぁ、本当!!どうりで寒いと思った!!」
空を見上げて手を差し出せば、掌に落ちた雪はスグに水滴に変わる粉雪で。
その粉雪に、私は琉聖君を思い出していた――…
粉雪は、私と琉聖君を出会わせてくれたモノとして、心に深く刻み込まれている。