【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
言葉の裏に潜むモノ
どうしよう……
どうしよう、どうしよう、どうしよう!!!??
勢いで来てしまったものの、やっぱり……
この場所に来ると、怖じ気付いてしまった私。
目の前には、高々と聳え立つ、工業高校。
因みに、男子校。
……このあたりじゃ、レベルが高い一方で、一部不良の巣窟になってるって有名な高校だったりする。
あの日――初めて会った日に見た琉聖君は、この工業高校の制服を来ていたから。
会いたくてしょうがなくて、ここまで来てしまったんだけど……
「やっぱり、どうしよう……」
今日は木曜日で、日曜日に突き放されるような言葉を聞かされた日から4日目。
昨日までの3日間、ずっとずっと思い悩んでいた。
きっと、『貰われてきた子』なんてこと、軽々しく言えることではないし。
それを二度会っただけの私に話すなんて、……よっぽど私を突き放したかったってことなのかもしれない。
だけど、頭から離れなくて、何より……
「会いたくて堪らなかったんだもん……」