【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「……そこのお姉さん、誰に会いたいの?俺らが連れていってあげよーか?」
校門の前に立ち尽くす私に声を描けてきたのは、如何にもガラの悪い……不良さんたち!?
下卑た薄笑いを浮かべて、彼らは段々と近付いてくる。
「いえ、あの……大丈夫ですから、」
「遠慮しなくてもいーじゃん?
もしくは、俺らとイイコトしちゃったりしよーよ」
怖いんですけど……!!
明らかに、後半の言葉が本音じゃないかと、私にでも容易にわかってしまう。
「本当に、大丈夫ですから……!!」
「遠慮すんなって。な?」
いつの間にか、ガッチリと腕を掴まれていて、逃げられそうにもない状況。
あー…、こんなことになるなら、来なければよかった。
……なんて、今更ながらに後悔してしまう。
琉聖君のお仲間の不良さんたちの方が、まだ紳士的だったって、今ならわかる。
「ほら、行こうぜ?」
グイッと腕を引かれて、顔から血の気がサーッと引いていくのを感じて、
「イヤッ!!誰か……!!」
藁にも縋る思いで、ギュッと目を閉じて大声を上げていた。