【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
「……痛っ、てめぇ……!!ふざけんなよ!?」
蹴り飛ばされて痛々しそうなのに、起き上がったその人はキレていて、勢いよく戦闘体勢に入っていた。
悲鳴を上げたいのに、それすらも出来ないくらい、恐怖で足がすくむ。
琉聖君、琉聖君―――!!!!!
「逃げるよ、湖都さん!!」
勢いよく手を引かれて、金髪の人に導かれるまま校舎内へと走り出す。
……ってか、部外者なのに、入っちゃって大丈夫なの!?
「校舎内の方が、隠れやすいから。アイツ……琉聖呼ぶから、頑張って一緒に逃げて!!」
「ハ、ハイ……ッ!!!!」
走って、走って……
それでも、諦めずに追われて。
また校舎内のドコかもわからないまま走り続けて、ようやく撒けた時。
私と金髪のその人は、空き教室に逃げ込んでいた。