【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
琉聖君、会いたいよ……?
たぶん、距離的にはスゴく近くにいるんだろうに、
会いたいのに、会えない――…
琉聖君への思いが増していく中で、心の中に浮かんだ淡い気持ち。
それは、きっと――…
「……お前ら、何やらかしたんだよ?アイツら、かなりしつこかったんだけど、」
ガラッ!!……っと、勢いよく開かれた開き戸に、驚いて身を固くしていたら、そこには会いたかった人がいて。
「琉聖君……!!」
私は駆け寄って、ギュウッと強く抱き着いていた。
ただただ、会いたくて。
今しがた認識したばかりの気持ちと、さっきまでの恐怖が重なっての大胆すぎる私の行動に。
思いもかけていなかったからか、琉聖君は勢いに押されて壁へと押し当てられていた。
「……ちょ!?ったく、マジでなんなんだよ……」
しゃくりあげるようにして、遂にはなぜだか泣き出してしまった私に、琉聖君は呆れてるような困った声。
だけど、私は琉聖君に抱き着いているのに、抱き締めていたくて。
琉聖君の体にまわした手に、力を入れ続けてしがみついていた。