【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜


――――――――――……――――――――……
――――――……


連れてこられるままに着いたのは、琉聖君のおうちだった。

……で、そこからの展開は早かった、と思う。

琉聖君がお母さんに暖まらせるようにと伝えて、ニコニコ顔のお母さんに促されるままお風呂をお借りして、体の芯から暖まらせてもらった。

そして、お風呂から上がった私は、……琉聖君の部屋の前で立ち疎んでいた。

私のバッグも、プレゼントしようと思って作ったケーキの入った紙袋も。

琉聖君の手に奪われていて、この部屋に入るしか道は無いのに、改めて琉聖君に会うとなると……緊張する。

だって、さっき抱き締められちゃったし、手繋いじゃったし……

でもでも、今度は琉聖君が待ってくれてる、のかもしれないし?


「〜〜っ!!」


勇気を出して、深呼吸を数回した後。

私は、ドアをノックして、扉を開いた――…



< 47 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop