【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜


部屋の中は、この前見た時と変わり無い……

大きな窓のスグ傍には、イスがあって。

でも、琉聖君はそこではなく、ベッドの上に足を投げ出して携帯片手に座っていた。


「……暖まったか?」

「う、うん……ありがとう」


微笑んで、というわけでもなく、顔を上げて真っ直ぐに私を見る琉聖君は、無表情に等しい。

私が答えると、フイッ…と視線を逸らせて、やっぱり沈黙しか訪れない。

琉聖君が饒舌じゃないことくらいわかってはいるけど、この沈黙をどうしていいかわからなくて。

突っ立ったままだった私は、どうしようか…と悩んだ末。

ベッドの傍、琉聖君の足に近い場所へと向かい、そこへ腰を下ろした。


「……琉聖君。どうして、今日来てくれたの?」


沈黙に耐えられなくて、話題を探してみたものの、共通なモノなんて何ひとつわからなくて。

行き着いた話題は、コレしかなかった。


「じゃあ、聞くけど。なんでアンタは、来るかわからないオレを待ってたんだよ?」



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