【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
不意に聞こえた声に視線を向ければ、
「やっぱり!?俺も“アレ”だと思ったんだよな〜。
……琉聖も見ただろ、“アレ”!!」
“アレ”?見た?
……って、何を!?
私と彼以外の人達は、勝手に“アレ”で盛り上がるように声高に話し始めていて。
更には、ジロジロと好奇心に近い、ニヤニヤとした笑いを浮かべて私を見下ろしてくる。
それらに耐えきれなくて、唯一状況の似た彼――琉聖という人に、助けを求めるかのように視線を戻してしまっていた。
「……知らねーし」
ボソッ…と、微かに聞き取れる程の声量で呟き、私からの視線を合わせないかのように、フイッ…と逸らされた視線。
でも……