【短編】Horoscope*Daring〜星占いの恋人〜
不安げなままの私の視線は、彼から逸らせなくて見つめ続けていると。
目線だけをチラリ…と向けられて、その伏し目がちな瞳にゴクリと息を呑んでしまった。
それくらい、彼の表情は可愛いってだけじゃなく……キレイ、だと思えた。
「……雪、払わねーの?」
そう言われても、一体自分のドコに雪が積もっているのかわからなくて。
パチパチと数回目を瞬かせたあと、自分の体を見下ろしてキョロキョロとするも、一向に雪は見当たらない。
本当に、雪なんて積もってる……?
そんな疑問を抱いていると、はぁー…、と盛大な呆れたような溜息が聞こえてきて。
フワリ…と、頭に、そして肩に。
優しい感触がした――…