十人十色-それぞれの恋- 短編集



私は圭樹を早く帰らせるために急いでご飯を食べた。



「ごちそうさま」



「夢芽もう食べたの?」



「うん」



「じゃ夢芽ちゃん、これ私からのプレゼント」



圭樹のお母さんが、大きい箱をくれた。



「ありがとうございます」




「いいのよ。気に入ってくれるといいわ」




「夢芽と圭樹くん、悪いんだけど夢芽の部屋に行ってもらってもいいかしら」




「なんで?」




「ちょっと二人で話したいから」




は?ちゃっと待ってよ。




お母さん達が話したいなら、圭樹に帰ってもらえばいいんじゃないの?




それで私が自分の部屋に行けば……



「はい、分かりました」




は?なんで圭樹は納得してるわけ?
< 11 / 119 >

この作品をシェア

pagetop