十人十色-それぞれの恋- 短編集
「ありがとう圭樹くん!!」
「いえ…じゃ、行くか夢芽」
夢芽?…今日知った奴に呼ばれるとムカつく。
「うん」
それだけ言うと、一人で自分の部屋に行った。
「待てよ、夢芽」
「夢芽って呼ばないで!!」
「何でだよ…そんな怒るなよ」
は?
怒らせてんのはあんたでしょ!!
「私だって怒りたくないわよ!!」
「悪かった…でも」
「もういいから。で、何する?」
圭樹の顔が少し赤くなった気がした。
私変なこと言った?