十人十色-それぞれの恋- 短編集
「圭樹と夢芽ちゃん、結婚するといいわね」
は?
私と圭樹が結婚???
意味が分からないんですけど……
大体、名前忘れてるような奴ですよ?
そんな奴と結婚なんてありえませんね!!
てか、まだ付き合ってもないし!!
勝手すぎるよお母さんたち。
私は我慢できなくなって、ドアを開けた。
「お母さん!!私そろそろ寝たいんだけど……」
「あら、もう?じゃ、おやすみなさい」
「そうじゃなくて、圭樹。どうするのよ…」
「あ、そうだった。じゃ、そろそろ帰るわね」
そう言って、圭樹のお母さんは圭樹を呼んで帰って行った。
お母さんは、わがままなんだから…と言って呆れていた。