十人十色-それぞれの恋- 短編集
私の誕生日から一ヶ月が過ぎたある日、一人で買い物をしていたら圭樹を見かけた。
関わらないって思ってたけど、私の名前忘れてるし仕返ししてやろうっと。
私は気づかれないように、圭樹に近づいて行った。
そして声をかけようとした。
声をかけようと……
「け…」
「圭樹~おまたせ」
「おぅ」
私はとっさに隠れた。
圭樹は女の人と一緒だった。
仲良さそうに笑っていた。
そうだよね、彼女ぐらいいるよね。
ズキッ…
なんで胸が痛むの?
私、圭樹の事なんて……