十人十色-それぞれの恋- 短編集




私の誕生日から一ヶ月が過ぎたある日、一人で買い物をしていたら圭樹を見かけた。




関わらないって思ってたけど、私の名前忘れてるし仕返ししてやろうっと。




私は気づかれないように、圭樹に近づいて行った。




そして声をかけようとした。




声をかけようと……




「け…」

「圭樹~おまたせ」




「おぅ」




私はとっさに隠れた。




圭樹は女の人と一緒だった。




仲良さそうに笑っていた。




そうだよね、彼女ぐらいいるよね。




ズキッ…



なんで胸が痛むの?




私、圭樹の事なんて……
< 15 / 119 >

この作品をシェア

pagetop