十人十色-それぞれの恋- 短編集
「圭樹~この子が夢芽ちゃん??」
甘い声を出している女。
圭樹に触らないで……
「そう、こいつが夢芽だよ。じゃーな由紀」
「ちぇっつまんないの。ま、いいやじゃーね」
そして、由紀と言う人は帰っていった。
私の頭はハテナだらけだった。
「圭樹??あの人彼女じゃないの??」
「彼女じゃねーよ。てか、彼女なんていないし」
「そっか……」
ほっとしたら力が抜け、その場に座り込んだ。