十人十色-それぞれの恋- 短編集
「俺さ、昔から夢芽の事好きで……でも、パーティとかないと会えないし、会ってもなんて話しかけたら言いか分からなくて…だから、誕生日会の時も名前聞いたんだ。忘れたふりして」
「………ばか」
言いたいことはもっといっぱいあったのに、この一言しかいえなかった。
ばか。
ばか、ばか、ばか。
「好きだよ、夢芽。大好き!!」
「ばーか。それ、私のセリフ」
私は圭樹に抱きついた。
圭樹匂いがして、とても落ち着く。
「夢芽…家に帰ろうか」
「うん!!」
私は圭樹から離れて、手を繋いだ。
そして、ゆっくり家へと歩き出した。
幼馴染年下(女)×幼馴染年上(男) fin