十人十色-それぞれの恋- 短編集
「何処に行きますか?」
「任せます」
「分かりました。てか、ためでいいですよ?」
「分かった!みや…「中宮です!」
私は、ミラーに写る中宮を見た。
中宮はプーっとほっぺを膨らましていた。
その顔が可愛いかった。
「ごめん…中宮くん。私もためでいいよ?」
本当だったら敬語のままなんだけど、中宮だったらいいかなって…そう思ったんだ。
何でかな?
「本当ですか?いいんですか?」
「うん」
パァーっと顔が明るくなった中宮を見て、笑ってしまった。
さっきまでほっぺ膨らましてたのに、もう笑顔になってる。
中宮って面白いな…
今までのファンとは違うなーって、そう思ったんだ。